2009年上半期ライトノベルサイト杯 投票参加

2009年上半期ライトノベルサイト杯 開催のお知らせ
http://d.hatena.ne.jp/kim-peace/20090725/p1


 今回も参加することにしたが、しかしあえて今回は徹底的に趣味に走ることにする。

<新規作品部門>

読書の時間よ、芝村くん! (一迅社文庫 に 2-2)

読書の時間よ、芝村くん! (一迅社文庫 に 2-2)

【09上期ラノベ投票/新規/9784758040617】
 修羅場スレで知って読んでみたが、意外にもはまってしまった。


Baby Princess〈1〉 (電撃文庫)

Baby Princess〈1〉 (電撃文庫)

【09上期ラノベ投票/新規/9784048677714】
 シスプリ系譜の萌え物量作戦でありながら、きっちり若草やってるところに好感が持てるノベライズ版。


花守の竜の叙情詩 (富士見ファンタジア文庫)

花守の竜の叙情詩 (富士見ファンタジア文庫)

【09上期ラノベ投票/新規/9784829134092】
 故意無し期待可能性無し法的作為義務無しの存在に責を問うのは法律屋としての俺の流儀に反する上に「有効な効力を持つ自己決定ができる存在しか考慮に入れていない」マッチョ丸出しバカの所業*1なのであまり好みではないが(これは『〜恋歌』にも『風の万里〜』にもいえることだ)、とりあえずロゼリーかーいいよロゼリー。



<既存作品部門>

【09上期ラノベ投票/既存/9784086012874】

灼眼のシャナ〈18〉 (電撃文庫)

灼眼のシャナ〈18〉 (電撃文庫)

【09上期ラノベ投票/既存/9784048675215】

ウィザーズ・ブレイン〈7〉天の回廊〈下〉 (電撃文庫)

ウィザーズ・ブレイン〈7〉天の回廊〈下〉 (電撃文庫)

【09上期ラノベ投票/既存/9784048678513】

【09上期ラノベ投票/既存/9784048677646】

【09上期ラノベ投票/既存/9784086012775】

 投票外せないのだけで5作品。なので新規枠を毟る。


ホワイト・ファング―狼は還らず (トクマ・ノベルズEdge)

ホワイト・ファング―狼は還らず (トクマ・ノベルズEdge)

【09上期ラノベ投票/既存/9784198508265】
 現在(いま)の麻生は「弱さを肯定すること」から距離を取ることを選択しているように思われる。「弱さ」は80-90年代のライトノベルにおいてひとつのキーワードたり得たし、麻生もまたその弱さを踏まえていかに生きるかを、ザン剣で描いている。しかし、現実世界において積み重ねられたのはリアリズムの反射的存在としてのファンタジー*2である一方で、状況を理解している上で弱さにすべてを丸投げしてしまう「ZAMZA的思考」であることを麻生は自覚してしまったのではないだろうか。
 俺はどうにも『ホワイトファング』三部作のどす黒さに対して、『ミュートスノート戦記』の「ZAMZA的思考」と『VS』の「天人」で垣間見えた「弱さ」への疑い、違和感のようなものの発露を感じずにはいられない。



<雑感>
今期既存部門投票から漏れたものについて。
『アカイロ/ロマンス』……
  『ルナティックムーン』ほどのめり込めない。どちらがライトノベル的かと問われれば俺は自己の定義に照らし合わせてアカイロを推すのだが、文字に執念が感じられない。これが強者と塵芥の差なのかと。


葉桜が来た夏』……
  今期刊行分は助走の期間であり、投票しなくても問題ないと考慮した。


完結巻が店頭に出るまで信じない作品群……該当多数

*1:そもそもライトノベルとは反教条主義、ひいては反マッチョの流れを汲むものだったはずだ。誰もがマッチョだったならば小牧ノブは太陽系を飛び出す必要など無かったのに!

*2:飛ぶ教室』16or17の神宮輝夫はファンタジーをリアリズムの時代に特有のものとして捉える