雑事。

 裁判は「真実性」を保証するものではない。
 ただ、主張を分析し、法的な強制・執行に対する許可でしかない。
 裁判は法律上の争訟しか受理せず、法律上の判断しか下さない。


 法律理論、法哲学と感情論は別であり、法的処分の正当性と学術的真実性は無関係であり、政策的社会学的判断と法律的判断も連動するものではない。


 どうも最近法の世界に対する「無謀な」侵蝕が多い。法は有象無象の区別無く対象に対して容赦をしないということを忘れ、安易に振り回しすぎている。
 法意識の底上げを怠ったままで素人に大きすぎる権限を与えた過ちは、すべて被告と犯罪被害者に向かうという認識があまりに足りない。まあもはや手遅れだ。




 それはそれとして、不真正刑法屋としては某所の性犯罪に関する判決の行く末が気になる。