アンタッチャブル in 図書館

 運用として18禁規制は妥当だろjk。あまりにも盗難だって多いしな(事実ラノベという枠がはっきりしてなかった頃、文庫新書コーナーに混排していたころの90年代ラノベなんてほとんど残ってない)。しかしそれよりも、

http://www.bk1.jp/product/02054817
こんな表紙や

月華乱舞‐げっかみだれまい (白泉社花丸ノベルズ)

月華乱舞‐げっかみだれまい (白泉社花丸ノベルズ)

こんな表紙や
白衣の悪魔に愛されちゃう? (ガッシュ文庫)

白衣の悪魔に愛されちゃう? (ガッシュ文庫)

こんな表紙や
メイド少年は御主人様が命! (白泉社花丸ノベルズ)

メイド少年は御主人様が命! (白泉社花丸ノベルズ)

こんな表紙をだな、

 開架書庫に置いておくことの方が問題あると思うんだ。内容以前の問題として。
 フヒヒ、起家一子絵好きでサーセンwwwww。ちなみに本文はかなりの地雷だと後輩が言ってた。俺もこの作者のは一冊読んだことあるけどがっちゅん掘られてた。というかぶっちゃけダメBLは突き詰めれば調教ゲー末期のド淫乱ヒロインのノベライズと変わらない。まだバトル寄り、青春小説寄りでそれなりの熱い絆があるとか(ミラとか)ならまだしも、出版点数の大半がタダのエロ小説。
 過去にも「少女小説にBLを含むのか」なんて話題になったことがあって、そのときのみりおんぐらむさんの記事(29日分 http://homepage3.nifty.com/t-snow/diary/0508ge.html)とか見るとわかりやすいかも。まさに「こwれwwはwひwどwいwwww」。まあダメレベルでもかなりブッチ切りのダメな方に吶喊されたみりおんぐらむさんはかーなーり可哀相な事例だと思うけど。

ボーイズラブ本を18禁扱い→「住民グループ」が猛反発→18禁扱いを解除…大阪・堺市図書館
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1202768.html

 まあ「図書館の自由」とかお題目があるから廃棄しろとまでは言わないけどさ(末期患者の人工呼吸器と同じで一回買ったらオシマイなのよ、図書館ってのは)、有識者が廃棄に否定的なのは、図書館の役割、主に憲法上の自由権について重視しているため。別にBLを肯定しているわけではない。そもそも図書館が圧力によってフラフラすること自体が問題なのである。いわば図書館はアンタッチャブルなのだ。


 ヘタすると堺市は、船橋市焚書司書や、同和団体による恫喝と同様に「恣意的な資料排除」として「図書館の自由が脅かされた事例」の仲間入りをしてしまいかねない。で、そうなったらどうなるかというと、図書館司書課程の教科書に記載され、子々孫々図書館の役割を啓蒙するための教材になり続けることになる。
 図書館学という学問は、知る権利を筆頭とした憲法規定はもちろん、『耳をすませば』が十字砲火を浴びるほどプライバシーにも厳しい。


 そうそう、民主党国会図書館になにやら仕掛けようとしているようだが、やめた方がいいと思うね。
 図書館に偏向を強要すると、教科書に記載され、次世代の図書館員に当事者およびそれが属する勢力への疑心を持たせてしまうことは想像に難くない。「森村誠一はロクに考証をしないで本を書く男だ」「焚書司書と同和団体・人権団体は図書館の敵、ひいては憲法の保障する知る権利の敵であり民主主義の敵である」というのと似たような認識を量産しても何の得にもならんだろうに。


 あと図書館を地雷処理犬に使う連中は滅びればいいんだ。というか、ハーレクインと時代小説と火葬戦記買うのやめたら図書館財政って好転すると思うんだけどね。問題のありそうな本は適当に他館から引っ張ってくるべきだ。そのためにこそ相互協力を活用してもいいと思うんだけどねえ。
 てかさ、広山とか峰とか生田とか普通にエロイ推理小説には反応しないわけ? それに『初恋マジカルブリッツ』とか『ROOM NO.1301』とか最近は危ない物が増えすぎてるんだけども。コバルトだって最近は平気でヤってるわけで……『風の王国』とか『汝〜』とか……。結局は線引きの問題といえばそれまでだが、選書基準が甘かったり、貸出至上主義の弊害にもろに曝されてるだのといった図書館行政の問題も含めて、堺市の対応がまずすぎるという結論にしておく。