実は優先順位が高い

ゆらゆらと揺れる海の彼方〈9〉 (電撃文庫)

ゆらゆらと揺れる海の彼方〈9〉 (電撃文庫)

 回想編もあと1冊を残すところですか。今回は完全に政治の季節なので、部分的に濃い連中がガンのくれあい飛ばしあい、といったところ。とはいっても全面衝突しなかったのが残ってるわけなのでそこはかとなく三下チンピラ臭が多め。
 シュニッツラーとノイラートの漫才はいつも通り。アールガウの中ではこの二人とオスターデが饒舌で、「わかりやすい」解説役になってる。この二人、あるいはどちらかが最終的な記述者になるような気がする。オスターデはたぶんノルマルクのヴァシュラフェルと同じ位置に来るような俺の直感。エミリアは……どうだろうなあ……正直一番読みにくい。
 いろいろメタに理屈をこねたがる俺ではあるものの、なんだかんだ言って「旧ゾイド」と「愚連艦隊」あたりの軽めの火葬戦記が好きなサガなので、本作は今のところ高橋、甲田、樹川、青木あたりと並んで「デフォ買いかつ積みこまない」という別格な取り扱いだったりする。いいかげん次の準備に本腰を入れないといけないのだが……うーむ。