ワタシタチハキレイ

ひかわ氏id:KeiHがなんか投げてきたので。
てかあのさ、俺の思考&嗜好が普通の男性オタからかなりずれてるのわかって投げてきてるのかそれは。今も現在進行形で愁厳会長カコイイ!とか担任モエス!とかやってる腐れオタだぞ俺は。
そういうわけなんでこれはあくまでも俺の思考・嗜好から発生する感想だと断った上で書く。

オタの男女差っていうやつ
http://blog.goo.ne.jp/ikafurai007/e/f6727d12f2db104fd5e8e27baea42b12

そういえば、「男性向け女性同性愛もの」は、オリジナルではたまに供給あるけどパロディとしてはたしかに少ないな……。
古典的なところで『エスカレーション』とか『5時間目のヴィーナス』とか、ナポレオンだと『ロマンシング・スクール』とか『アンデッド・ゲーム』*1ラノベまわりでも初期の『ルナ・ヴァルガー』とか、エロゲだと『リビドー7』とか、思いつくのはいろいろあるけど、それを同人的に消費しようというのはあんまりないなあ。
以前、『電/波男』*2がらみで批判された点でもあるんだけど、ぶっちゃけ「実用」に関して男性向け市場は非常に充実してるわけで、そういう意味での需要はあまりないのかも。


元記事が同人シーンでの男女差に限定されているみたいなので、あくまでも同人シーンにこだわってみるけど、と前置きした上で。
まず男性はナマモノジャンルに対する抵抗が大きい。なんでだ? 掘り掘られをリアルに想像できるからか? それが理由だというなら(し*り)*3掘ってるエロゲやAVに抵抗ないのはなぜ? (し*り)は男女問わず付いてるし、出てくるものも(以下下品すぎるので省略)


●本当に同性愛としてみているのか?
で、百合だっけ本題は。
ひかわ氏はこんなこと書いているわけだが

同人誌ではそうなのかなあという気がしないでもないが、ここ最近では男性が許容できる系列の百合が加速的に増えてきている or 男性を対象にした百合とも取れるような作品が大量に出てきているために、どうとも言えないひかわなのであった・・・

あいにく俺には「許容できる系列」ってのが理解不能なんだわ。
少女漫画、あるいはBL側の経験値それなりに積んでると、「今さら追いついたの?」という視線を向けてしまう。で、俺の視線では、「本当に百合なのか?」とツッコミいれたくなるのが山ほどある。結局、最近持ち上げられる一連の作品群は、背後の男性性が露骨に見えすぎてるんだから。ステレオタイプの男性像の欠片を持たせて、その影があるから男性が許容しているようにさえ見えてくる。逆に、BLでも受が実質女性の象徴的な部分を装備していることによって男性読者の抵抗を和らげている部分もある。あるいは、それぞれの性をどこまでも中性化する。そうすることによって消費者を増やす戦略はそれはそれでありだろう。
しかし、だ。トランスは別にしても、実質的にヘテロないし中性であるものをひとまとめにBL・百合と理解するべきではないと俺は思う。それは普通のラブストーリーの換骨奪胎でしかない*4
幻想妄想大いに上等。原理主義呼ばわり大いに結構。少なくとも俺は「男性として男性を愛する」「女性として女性を愛する」この前提*5を崩したものをジャンルの特色を測るものとはしたくない。


●何もないところに煙を立てろ
で、実際に同人で為される消費の仕方も、リンク先のイカフライさんがまとめているように男性向けと女性向けではずいぶん異なる。エロ同人なんか特にそうだけど、原典ぶちこわしの関係性を持ち込むのは鬼畜系くらいかな(そもそも関係性自体が存在しないし)。まあ男性向けの餌食になるような作品は順列組み合わせがまず前者が主人公に限られて、全事象も貧弱だって問題はあるけどな。
で、原典で構築されている主人公周りの関係性は基本的に維持されてる。というより主人公からの関係性で相関関係が構築される(あるいはその関係性しかない)せいか、白紙部分が少ない。火のないところに煙を立てる余地自体が少ない。それはもしかしたら、男性向けが、少ない白紙を活用して原典の関係の延長*6において創作を行うのに対し、女性向けが白紙の部分を問わず原典の関係を「書き換える」ことによるんじゃないかなと思っている。あるいは、原典の設定部分を追求することによって成長したオタクという領域の尻尾、原典の根幹を破壊することへの躊躇いかもしれない。


●主観客観議論、キャラ・設定議論
行き着きたくはないけどここに行き着いてしまうのかな、と。
主観を投影するから男性向けは百合になりにくいのか、とか、作品ではなくキャラのみに萌えるなら世界設定崩しても問題ないけど設定を受容するから崩すと叩かれる*7のか、とか、外野の仮説と当事者の否定との応酬になる部分に根を張っているような気がしてくる。
もちろん当事者の年齢層によってもこれは変わってくる。萌え系、とくに男性向けには必然的に年齢制限がある。逆に、BLには年齢制限がない。小学生・中学生はスイッチ入った雪さんにハァハァできないが高耶と直江にはハァハァできるのであるから、キャラや作品世界に対する姿勢とサンプルは一概に比較できないのではないかとも思う。


結局落ちてないがこんなとこで。考えれば考えるほど混乱してくるんだよな……。

もしかしたら、ここで最近言っている「腐女子は結婚しても出産しても腐女子れるけど、萌えオタはそれが難しい」ってことと、繋がってくるのか知れないし、こないのかも知れません。

どうなんだろうなあ……。周りが結婚しても平然とエロゲ買ってたりする人間で埋まっているだけに、前提がまずわからない俺。
嗜好として難しいのか、経済事情から難しいのか、邪魔が入るから難しいのか、うーん……。

*1:挿絵が介錯だったりするが、ふたなり×女性なのでちょい微妙かw。

*2:検索よけは腐った脳の基本ソフトウェアだw

*3:AAの一種だと思いねえ。昔時々グインスレあたりで見かけたw。

*4:俺がコンバチBLと呼称するような、男である必要性が何一つない粗製濫造作品がその典型だな。

*5:基本的に俺はBLも百合ものも自己に欠けたものへの憧憬、あるいは状況から発生した関係のインフレーションが基盤にあると考えている。

*6:前述の「BLの基本的な部分」の後者との親和性はあると思われる。タイガージョーとかギーラッハとか、師弟・ライバル・強敵(とも)の延長として「ネタ」にはされるのだから。

*7:KanonのU-1とか悪いサンプルはいろいろある罠w。