久しぶりに

箱入り魔王の花嫁 (一迅社文庫アイリス)

箱入り魔王の花嫁 (一迅社文庫アイリス)

 ……美女(怪力)と野獣(奥手)バリエーションだと思ったら、いきなり風雲たけし城&やられモブ落下スイッチ祭りになってしまい、電車内で危機を迎えてしまった。

初恋料理教室

初恋料理教室

 ……やっぱりこの作者、親とか家庭とか大嫌いだろ。
 一話目はおとなしくしているのだが、「料理とは家庭に由来する呪縛そのもの」だということが徐々に牙を剥いてくる。『文学少女と飢え渇く幽霊』が食事を与えないことによる虐待と支配を描いていたのとは対極的に、藤野は食事によって呪縛する。『走れ、脂身』のジャンクフードはまさにその極地であろう。
 だからこそ、私は『ハルさん』を怖くて読めない。いかなる呪縛が潜んでいるか分かったものではないからだ。