いまいち不完全燃焼

俺はまだ恋に落ちていない 2 (GA文庫)

俺はまだ恋に落ちていない 2 (GA文庫)

 なんかいまいち不完全燃焼なんだよな。「いい人が結果的にドツボ」系のが俺の好みで、誠実で真面目であろうとすればするほどのっぴきならなくなっていくのがたまらない、という俺みたいな読者にはそろそろ主人公が許容できなくなっている。「恋に落ちてない」ことを主張するわりに立ち回りが二人をキープする方向にしか見えず、いちいち鬱陶しいのである。


精霊使いの剣舞 4 精霊剣舞祭(MF文庫J)

精霊使いの剣舞 4 精霊剣舞祭(MF文庫J)

 そういう観点では、エロコメ寄りでぬるい、かったるい所はあるがまだこっちの方が主人公が許容できるな、と。
 結局のところ俺は修羅場スキーではあるけれど、複数と関係すること自体にはやはり不実であるという縛りは持っていて、自招危難的な主人公は容認できないし、その上に乙女ちっくなもんだから自分の感情を覆い隠す、妥協するような行為にも納得できない。


 そんなのであるから、実のところ『WHITE ALBUM 2』は「かずさが好きだったのに雪菜とつきあった」時点で興味をなくしてしまったし、「別人に好意を持っているのが明白な状態でつきあった」という点で、この主人公は「自覚がなかったが春香と付き合うことになった」鳴海孝之にも劣ると認定することとなった。自分でも難儀だとは思うが、まあ仕方ない。