夏見を通り越してハゲだった。

 某新刊を軽くパラ見。
 ……往年の麻生のような破壊力を期待していたわけでも、夏見のような露悪に留まらない恐怖感を期待していたわけでもないが、あれじゃ劣化田中だよ……。
 ……というわけで結局買ってこなかった。彼の意図やデータ詰めの論調は嫌いではないが、小説としてどうかといわれるとやはり疑問符が付く。加えて個人的にはここに「これは事実だ」と書いていることが一番の不徹底だと思われる。「これはフィクションです」「伝記風ドラマです」を平気で言い逃れに使う連中相手に「これは事実です」じゃなんの皮肉にもなっていないではないか、と俺は思うのだ。