外国人には区別が付きにくい

『これは子ども向けのマンガですか?』
『いいえ、ヤングアダルト向けの小説です。しかしマンガに似ています』

寺町での一こま。
……今年は片言英語をしゃべる機会が妙に多いなあ……。


ライトノベル研究序説

ライトノベル研究序説

 以前児童文学学会で顔を合わせた方が執筆陣にいるのもあって買ってきた。一柳研究会の成果物と思われる。
 が、ひとことでいって「綺麗にまとめすぎ」。膨大な領域を語るために対象を絞り込んでいるのはわかるのだが、射程と爆風範囲が小さく、その弊害が大きすぎる。
 おそらくこれは執筆陣自身が持つ、ラノベ定義面での「射程」のせいもあるが、やはり児童書、ラノベ少女小説の「国境紛争」と、児童・YAの主体性に関わる「宗教紛争(要するに良書悪書問題)」に決着が付けられていないからだと思われる。


 とはいえ、その意味では書名の『序説』は、過去の『ウルトラマン研究序説』がそうであったように、後続の目印かつ仮想敵としてちょうどいいのかもしれない。