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勇者特急マイトガイン―嵐を呼んだ男たち (アニメージュ文庫)
- 作者: アニメージュ編集部
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 1994/04
- メディア: 文庫
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俺は『マイトガイン』を1990年代の怒濤のような「物語・予定調和への反逆」の烽火となった作品だと思っている。しかし何よりもロボットアニメとして面白かった。
『マイトガイン』という「悪魔の洗礼」を浴びた俺は、同業者が時折エヴァに言及する際、「そんなにとんでもない作品だったかなあ?」と首をかしげてしまう。テレ東ディバイドを考慮しても、当時再放送していたコンVやボルテスの方が重く、面白かったようにさえ思う。
あるドイツ文学研究の大先生はラノベを「現実そのものを否定するだけの力が弱い」と評していたが、俺がエヴァに感じるのも「否定する力の欠如」なんだなと思う。「ならば正義が負けることを教えてやろう」「俺たちはあと何人殺せばいい?!」ほどの破壊力がない。ただ可能性を肯定するだけで、その可能性に至るためには何を破壊しなければならないかという視点が抜け落ちている。
「俺たちはあと何人殺せばいい?!」は、のちの「大人になるまで耐えられれば」という『砂糖菓子〜』の白々しいセリフに対応する。どれだけ耐えて、どれだけ苦しんで、どれだけ殺せば、「大人」として報われる救われるというのか。良くも悪くも、90年代の呪縛は強い。