他力本願と従属性と面白さと多様性

子どもの文化を学ぶ人のために

子どもの文化を学ぶ人のために

 そういや俺バーネットろくに読んでないや。というか(この本で川端教授も少女の従属性の観点から指摘しているが)基本的に欧米少女小説は「他力本願」であるがゆえに主人公がどんどん蚊帳の外に行ってしまうのが好きではない。そういう結末が、樹川さとみ作品好きの俺にはどうも合わない。


 逆に言えば、俺なんかはミリオタ入ってるせいか、安易な救いの手を拒んで奮闘を続ける姿をこそ美しいと思ってしまう。奮闘の果てに来る救いを信じているのと、最初からそれをアテにしているのとでは雲泥の差があるのである。
 で、クララ白書妖精作戦に見えるように同じ根っこを持っているはずの少女小説ラノベのそれぞれの発展がここまで異なるものになったのは、「少年には金と地位と美貌を持ったお姉さまの助けなんかはやってこないjからではないのかと思っている今日この頃。助けが来ないからこそ、少年たちは悪戦苦闘し、成功失敗を問わず多様な結末へと辿り着く。
 そう、ヤングアダルト文学は、少女たちにとっては「奇跡は起きます、起こして見せます」であり、少年たちにとっては「起きないから奇跡っていうんですよ」だったのだ(最近はその構図も崩れつつあるけどな)。だからこそ、奇跡(物語)に裏切られた少女たちは、作品を支配する世界の法則や世界そのものを打ち壊そうとする(当真未亜)か、自己の信じる世界を歪に貫徹しようとする(水坂憐、アニメ版桂言葉)。


 ……あー、文学少女読み直そうかな。思考の断片だけがボタ山になってしまってまとまりやしねえ。


番外編込みの全巻で300円だったので買ってきた。


ガンパレード・マーチ 5121小隊決戦前夜 (電撃文庫)

ガンパレード・マーチ 5121小隊決戦前夜 (電撃文庫)

 a-parkさんが薦めていたので読んでみようと確保。正直順番が全く把握できないのだが、とりあえず榊版ではない第1弾を除いて、第4弾まで確保できたことになるらしい。