さて、今期も投票するか。

2008年上半期ライトノベルサイト杯

……の投票が始まっているということで今期も投票しますか。
今期は結構読んでるのでわりと気楽に投票をば……と思ったが、新規で手を出した作品はほとんどが単発地雷だったりする。各方面で評価の高い飛行士はスルーしてしまった&乗り損ねたので未読。ARIEL新装版……も昨年末開始だったりと、新規は今回も少ない。


まずは既存部門。

ゆらゆらと揺れる海の彼方〈9〉 (電撃文庫)

ゆらゆらと揺れる海の彼方〈9〉 (電撃文庫)

 旧ゾイドのバトルストーリーが好きならいっとけ!!の一作。騎馬集団戦、艦隊戦が大好きな人にもオススメ。昔ながらの「大河ファンタジー」もそろそろ佳境、生き様散り様から目が離せそうにありませんというのは一般的な言い方だけど、俺が気になるのはシュニッツラーの行く末と、エミリアの恋路だったり。
【08上期ラノベ投票/既存/9784840241908】


 「コバルトで最も乙女ちっくな男」シャーロック・ハクニールの散り様を期待しているわけではないけれど、なんというか切ない一作。アディル・オルソープ嬢の動向も気になる修羅場発生カウントダウン。
 紳士と淑女のコードが生きた、戦時国際法と高度な駆け引きでがんじがらめな戦場絵巻としても楽しめる(←そんな変態はおまえだけだ)、ピュアすぎるラブストーリーは未だ勢いを失ってないですな。
【08上期ラノベ投票/既存/9784086011488】


 だんだんミザリーじみてきた、「人の業と妄執の物語」。文学すなわち人の悪夢であり情念ではあるけれど、こちらもそろそろ終幕の気配。
【08上期ラノベ投票/既存/9784757741737】


灼眼のシャナS〈2〉 (電撃文庫)

灼眼のシャナS〈2〉 (電撃文庫)

 坂井悠二ゴーイングバッドマンであることをよしとせず、どうやら大江夏樹(暗夜鬼譚)と同じ道を歩むのではないか、今はそんな風に思っている。高橋弥七郎は型にはまらずに新たなアイデンティティを切り開くことを一つのテーマとして持っているように思う。
 もっとも、俺にいわせればライトノベルと児童文学こそが枠組みという人の潜在的依存対象と格闘し、時にはそれをぶち壊すものなのだが。
【08上期ラノベ投票/既存/9784048670852】


 コバルトがまたしても不毛な架空異性大量消費の泥沼に転げ落ちていく「黙示録のラッパ」を予感させた、ダナークの打ち切り。響野の方向転換は、俺にとって少女小説冬の時代の再来を予感させるものでしかなかった。マジに再開希望。
【08上期ラノベ投票/既存/9784086011297】


新規作品部門

ホワイト・ファング―狼よ、月影に瞑れ (トクマ・ノベルズEdge)

ホワイト・ファング―狼よ、月影に瞑れ (トクマ・ノベルズEdge)

 黒麻生大復活!!と手放しに喜べれば良かったんだけど、いまいち悪役側に共感できないというのが麻生らしからぬ最大の欠点。それでも今後に期待。
【08上期ラノベ投票/新規/9784198507824】



以上。
昔ほど無謀に新規に手が出せていない。反省せねば。