深淵 第二版


 ということで買ってきた。
 基本的には変わってない、どころか派手に変わってるぞ……orz


 カードの記述が変わっている(特に作業の項目が無くなっている)ので使い回し不可、運命も配列等変わっているので初版のBook4をレファレンス代わりに使えない、戦闘ルール(特に防御)の変更、と覚え直すことが結構ある。

 個人的に致命的なのは、やはりブックタイプのルールに「ページ切り抜き」のカードがついているということ。『真・女神転生TRPG 誕生編』や『ブレイド・オブ・アルカナ』(初版)のような巻末封筒でも、『TORG』のような取り外し可能なページでもなく、「取り外し不可能なページに、ミシン目抜き」というきわめて使い勝手の悪い形で運命カードが付属しているのである。おかげで終盤ページはカード部分の糊付けの都合で非常に読みにくいという弊害まで発生させている。せめてもう少し何とかならなかったのか。複本を用意するにしても、一冊が4935円という価格は、ボックス時代と比べて安いとはいえ、非常に高い敷居である。これではオンリーコン以外で所持者を捜す方が大変だ。もう少し大判で使い勝手が良く、書籍にダメージを与えないカードセット付属のサプリメントの販売を検討して欲しいところ。


 とまあ愚痴っているように、そもそも本を損傷することを嫌う私なので、できれば初版の運命カードを使いたかったのだが……第二版をレファレンスと割り切って初版で遊んだ方が精神衛生上いいような気がしてきた。二版が出たことそれ自体は非常に嬉しいのだけれど……。


 

 こちらはついで。RSE支援への流用前提なので、使用について語ることは今のところ無し。どうも私は井上製のTRPGとは相性がよろしくないらしい。初めてやった天羅のGMが酷かった(そして私も若かった)というのもあるが、「ポイント稼いでどかーん!」が性に合わなかったのと、「卓の(プレイヤー同士の)一体感」をどうも感じられなかったのが原因。
 今思えば「因縁」や「罪」を上手く絡めてクライマックスに持っていくだけのメンバーが揃っていなかったのと、「PCの勝利」を目指す方向性のTRPGが非常に多かった中で「生き様を描く」TRPG寄りの世界を持っていながら、システムが「熱血PC勝利」だったこと(と、メンツもそれを前提にフリープレイ卓に集まっていた)というのが、天羅、BB最大の欠点だったのかもしれない*1

*1:この点深淵は破滅上等で集まるメンツだったせいかやりやすかった。何も言わなくてもフラグと美しさに向かってまっしぐらに暴走してくれるPCが多かった。その代わり、一旦話が熱血方向に転がり出すとどうやっても止まらなかった。むしろ私が『深淵』に囚われたセッションは、GM戦隊もの好きで、クライマックスでは「俺のスピアが真っ赤に燃える(略」と叫ぶ、隣のエルリック卓に殴られそうなシロモノだったり……。