元ネタ知識を要する作品

 元ネタ物は、よくガイナックス元祖みたいな話が出て、東浩紀あたりが「『Fate』は神話をスーパーフラットに見る」なんて話を書いていたりするわけだが、神話的な元ネタ知識を要求したり、元ネタを知っていると妙にかっこよく見えたり、というのは車田正美が諸悪の根源じゃないかなと思い始めた今日この頃。あの世代の野郎共はそこらの女子より星座と神話に詳しかったわけで、ペルセウスやらヘラクレスやらオリオンの話なんて基礎知識だったし。デメテル、アルゴー船くらいから上級の域になって、ホメロスまでいくとマニアックの部類。

 で、これと似たような作用を持っていたのが銀英伝。こちらは主に北欧を中心とした神話群と人名地名。「どっかで聞いたような」から派生して増える無駄知識。今考えれば北欧系の魔剣・アイテム類こそオタ系データベースの最初の一群だと思う。属性とか萌えとかそんな物が出てくるより先に。