護樹騎士団(ネタバレ注意)
護樹騎士団物語〈3〉騎士団への道 (トクマ・ノベルズEdge)
- 作者: 水月郁見,鈴木理華
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2006/02
- メディア: 新書
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スジとしては王道で悪くないんだが、最近の歴史系の悪い部分をまともに引き継いでる印象。
「現在の」ハゲは論外としても、「ペリペティアから南の風あたりの」秋山と同じ不快感をおぼえるタイプの作品。
ファンタジーにおいて露骨に「これは××だな」と国家・民族を特定させる*1ことは、基本的に避けるべきだと俺は思っている。僻典にするか、ハイブリッドにするかという工夫は最低限必要であり、現実そのものを引っ張ってきては物語が薄っぺらいものになってしまう。
「現実から距離を取り、作品世界からの演繹によってのみ物事を描く」ことと「現実を投影すること」のさじ加減の問題であり、また現実からの借り物でなく作品世界のリアルを精製することの困難でもある。
それはそれとしてトゥールいい(何。(NTR苦手な人は注意。)
*1:この作品の場合明らかに目立つのは朝鮮である……敵領主の発言のみならまだ許容できたが、主戦場があまりに露骨だ。