掃除というものは

思わぬものを掘り返すことがあるわけで。

ジュブナイル小説として良作であると同時に、打ち込み使用テクノバンドの隆盛や「旧校舎」という概念が通用していた空間、学校図書館が開かずの間ではなくたまり場として機能していたことといった、強い同時代性を持つ(笹本の系譜に属する)ライトノベルの初期傑作。徳間AM文庫では『理姫―YURIHIME (アニメージュ文庫)』とともに良作学園小説だと思う。
考えてみればこの路線、各個の人間関係が変遷しつつも最近でも健在なわけで。
続刊『水路の夢』もどこかにあったはず。