狂気の片鱗(2130追記)

はてなのキーワードにまで登録されちゃってるわけですが……
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そんな程度のことを「フィギュア萌え」、人形的存在に対する異常愛みたいに偉そうに言われたってねえ……ということで考えてみた「月鎌的 真『フィギュア萌え族』」。

「人間との対話と感情を全く拒絶している」「自分の意に沿わない応えや少女の心の動きを完全に拒絶する」「誘拐直後に(少女を)殺害しているということは、犯人は一刻も早く少女をモノを言わないフィギュアにしたかったことは間違いない」

……というのが骨子だというなら……仮に私がそういった美学を持っていたとしても絶対に殺害&死体遺棄なんかしない。


この先猟奇的につき注意。




 というのも、私の感覚ではそういった人形的嗜好はロリコンやフィギュアとは無縁の、もっと『サスペリア』『LCミステリー』的なところに行き着いてしまうのである。平たく言えばホラー・狂気系レディースコミックの領域だ(なお、少女漫画とレディースコミックの区別が曖昧であるが故に、石黒発言が「少女漫画全般に対する偏見」に見えてしまっている部分は否定できない)。
 そしてそこには異常性愛だの凌辱だのなんてくだらないものの介入する余地はない。これから「完全なる人形」を作ろうというのに、その素材を醜い臓物で汚す馬鹿はいねえんだよ。

 用意するものは大型冷蔵庫。贅を尽くしたドレス。各種防腐剤。ガラス、なければ黒檀、最低でも木製の柩。
 誘拐してすぐに殺害なんて愚の骨頂。「時を止める」のに相応しい、最も美しい時まで待たなければいけない。時がきたら、身体を内外ともに清め、外傷の残らない方法で「時を止め」、髪を梳き、ドレスを纏わせ……冷え切った世界で僕を待っていておくれ、と。



……フィギュア化、人形化というならせめてこれぐらいはやるレベルを前提に話をしてもらいたいものである。わはは。
 もっとも、危険性などカケラもない無抵抗の存在を「美術品」視する趣味は私にはない。内部に人を狂わせる脅威、時には命さえ奪う殺意が潜んでいてこその「美術品」だと私は思うのだ。
 そういう意味では『Phantom of Inferno』のサイスは素晴らしい職人だった。進歩の無さが致命的だが。