はたしてどっちがインモラルか

 少女漫画(読者層による区別は別の問題)はエロゲと同等にインモラルである場合がある。フラワーコミックス系がその最たるものであり、白泉社でも藤崎や橘などがその辺に該当する場合がある。
 では、少女漫画はエロゲー「より」インモラルであるか、という問いについてはどうか?


 石黒発言が呼んだ波紋の一角での問いである。
 エロゲヲタ側が対比対象として少女漫画(レディコミ含む)を引き合いに出すのは規制推進側が無知であることの提示であると同時に、その中核をなすおばさん達が愛好するものに問題が多いことの提示でもある(もっとも、規制の時はただで規制されてなどやらないという開き直りから登場した理論だが)。


 そしてもう一つうがった見方をするならば、「表現幅の差異」へのやっかみであるともいえるだろう。これは反ソフ倫的思考とも同調する。

僕は妹に恋をする 1 (フラワーコミックス)

僕は妹に恋をする 1 (フラワーコミックス)

 

 私が問題視しているのは既にのべたようなインモラル集団(笑)が『Cheese!』や『コーラス』ではなく『少女コミック』でまかり通っていることである(『コバルト』での過激性描写入りBLについても同じ)が、それをおいても、現在、こと「インモラル」(と一般に解される)設定については倫理審査機構を持たない少女漫画の方が大きな幅を持っていると考えざるを得ない。年齢制限無く小学生が買えるものであるにも拘わらず。


 さて、規制が現実のものとなる場合、この状況下で片方だけへの規制が妥当だといえるのだろうか。