どんなに否定しても、あたしはおまえだ『リトル・フェアリー』ーーーーーーー!!
うみまち鉄道運行記 サンミア市のやさしい鉄道員たち (富士見L文庫)
- 作者: 伊佐良紫築,戸部淑
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
- 発売日: 2014/11/13
- メディア: 文庫
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サンフランシスコのインターアーバンをモデルにした電車運転士もの。そして……素晴らしいまでの表紙詐欺w。
ぱっと見で『うみやまてつどう』期待したなら大丈夫だが、『ローカル線で行こう!』や『鉄道員』みたいなほのぼのローカル想像したら絶対にダメ。かといって鉄道むすめなんて想像したら爆死不可避。
本作で期待すべきは『湾岸ミッドナイト』か『頭文字D』、さもなくば『エリア88』か『宇宙戦艦ヤマト』である。『θ 11番ホームの妖精 鏡仕掛けの乙女たち』でも構わない。
- 作者: 間瀬なおかた
- 出版社/メーカー: ひさかたチャイルド
- 発売日: 2012/08/01
- メディア: 単行本
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【θ/シータ】 11番ホームの妖精: 鏡仕掛けの乙女たち (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 籐真千歳
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/07/10
- メディア: 文庫
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つまりいちいち手順を喚呼し機構の動作を描写し、テンションを上げていくタイプの作品が好きで、見ず知らずの仲間がひとつの目的に向かって結集するとかハイスピードで展開する事件とか、そういうものが好きなら、鉄道に対する興味があまりなくてもかなり楽しめるのである。それでいてあちこちで吹き荒れる鉄分の嵐。わかる人にはわかる小ネタや雑学が、初心者回れ右させない程度に織り込まれていて、それもスパイスとして機能している。『リトル・フェアリー』の由来とか、鉄道史、ローカル私鉄史に興味があればニヤニヤせざるをえない。あと過去の祭りの話も。
あえていおう、2014年の鉄道小説最高傑作だと!(『θ』新装版もいいけど鉄分の差が決定的だw)
このままきれいに終わってしまった方がいいのかもしれないけど、まだまだ彼女らの活躍や他の車両の活躍が見たいのが悩ましい。そして欲をいえば登場車両の設定画掲載や、あるいは鉄コレでの販売を!!(ぉぃ