8巻売ってねえ!w
- 作者: 川原礫,HIMA
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/02/10
- メディア: 文庫
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アクセルワールド7巻まで読了。これまでノーマークだったのを悔しがるほどには面白い。文学表現的にどうかというのはさておいて、居場所や成長を巡る「ジュニア」〜「ライトノベル」の定石を踏まえた上で読者の好むものを押さえている、紛れもないラノベである
つまり加速空間とは女学校寄宿舎であり国立の学生寮であり真夏の音楽室でありキョンにとっての北高なのだ。しかしその中でこの(不可侵条約というぬるま湯の)空間をクリアすべきだというところに一本芯を通しているからこそ、ハルはただの豚ではない。
あとコンプレックス周りの装備と暴走については、麻生読者にはなつかしいなw。
「クリアしないでウロウロしてるだけではアホ」というのはゲーマーとして正しい意見である。それは同時に成長物語の主人公として求められる態度でもある。その交錯が、ハルをただの豚にしておかないし、それゆえにこそ彼はフラグを消化できる。停滞を拒否しながら一歩を恐れる者たちにとって、彼はあまりに眩しいのだ。