HDDのバックアップとは過去(黒歴史)と向き合う作業でもある。

「乃木坂〜」といい「俺の妹が〜」といい、オタ観察系がありなら「ヤンデレ好き兄貴を観察する(自覚のないヤンデレ妹の日記」もありだと思った。俺は観察されたくないがw。


http://d.hatena.ne.jp/Kadzuki/20090714#p1

 ……なんてことを書いていた半年前。で、それを実行に移そうとしたファイルが出てきた。自分自身存在忘れてたんだが、RSEでも「会話が多すぎる」と言われる自分であるからして、案の定開幕から義妹と幼馴染みが義兄の悪口で盛り上がる方向性だった。そういえばこのまま続けても義妹が病む方向にはいかないと思って放棄したんだっけ。出てきてしまったし長文書く気力もないので放棄したのを晒すことにする。


 別にそんなもんいらねーよという人もいるだろうし、「以下省略記法」で畳んでおく。

1/
「たぶん無理。あれは直らないと思うわ」
 一蹴こそされなかったが、内容は断言というにも等しかった。
 自分よりも十二年長く彼を見ているはずの女性の言葉は、少なくとも自分の希望的観測よりは精度の高いものと考えるべきなのだろう。陰鬱な思いとともに、和沙はため息をつく。
「私に責任がないとは言わないけど……あいつ、ハードルがバカみたいに高いのよね」
 和沙にとって半ば姉のような隣家の一人娘は、きまり悪そうに笑う。それは、和沙が彼と――今の義兄と出会う前の記憶なのだろう。幼いころから双子のように遊びまわった二人は、思春期にありがちな男女間の気まずさなどないかのようにお互いの部屋を行き来していたそうだから。もちろんそれは現在においても変わらない。
「明日香さんが今でもたびたびベランダから来るのと、義兄さんの変態趣味との間に関係があるとは思えないんですが。だいたいなんで、私と、明日香さんが身近にいるのに、架空の、それも精神的に問題のある女の子のことしか頭にないのか、理解できません」
 憮然として、ストローに口を付ける。チョコレート・エッグ・クリーム・ソーダ。チョコレートシロップの上からミルクと炭酸水を、細かい泡が表面を覆うように、茶色と白の二層を崩さないように注いだソーダ水。グラスの中には、卵もクリームも入っていないのに、表面にはメレンゲのような泡。かき混ぜるのは手間だし、くせのある味だが、和沙にはお気に入りだ。
「だからだと思うわよ」
 アイスコーヒーを一口。明日香が続ける。
「私が近すぎたせいで、あいつは、恋とか出会いとか、そんなものはもっと劇的で、人生変えちゃうようなものだって思ってる。ただ二人っきりで会話して、どこかに遊びにいくなんてこと、日常の一こまくらいにしか思ってない。おかげで私は出歩く道連れに苦労しないんだけど」
 はい、事実に相違ございません。
 深々とうなずきながら、和沙は内心何度目かの『あの変態……』をつぶやいた。

 それにしても、文芸サークルに所属してた頃に比べると文体がひどくなったなあと思う。やっぱりこまめに書いてないと表現はさび付くな。