「不法入国者」はそれだけで「犯罪者」である。

 某ヒゲの人から、不法入国フィリピン人の退去を巡る騒ぎで逮捕された二名に関する話がMLで流れてきた。
 しかし少なくともこの件に関しては、平等な取り扱いや、法秩序の維持という目的を表向き掲げ、悪しき前例を作ってはならないとする在特会の方が筋が通っているし、「デモへの反抗で有形力行使した者を警察に丸投げ」という手法も、これまでさんざっぱら使い古されていた物に過ぎない。
 もちろん手法としてきわめて問題があるが、役所ではなく個人への吊し上げも、これまでサヨクがさんざんやってきたことである。教室で自衛官の子女に体罰を加えた教員や、官舎前で登校する子どもに罵声を張り上げた連中がその典型だ。同レベルまで落ちることはあるまいに、というのは、研究科内で右翼だと認識されている俺でさえ感じることだ。


 俺が在特会を知った当時はまだ会員数が3000と少しで、活動も「異常な特権」や、それを巡る「不当要求」に対する反対運動、ゲシュタポ丸出しで司法権を蔑ろにする人権擁護法反対の、俺から見れば平等な取り扱いを求める左派運動のひとつだったのだが、この二年ほどでいつのまにか会員数が5000を越え、(俺の主観だが、連帯の結果方向性がおかしくなっていったサヨク同様に)総合的に先鋭化していることに、特亜擁護のサヨク運動家に限らず、移民支援や、国民国家研究方面の研究者諸氏は危機感を持つべきだと思う。もちろんこのような事態を招いた桜井氏も一度手法を考え直すべきだ。少なくとも動画から拾えるシュプレヒコールには品位、知性が感じられないし、親密圏にまで手を出すことが日本人の美意識に沿った行為だとは俺には到底思えない。


 それにしても、現行の国際社会では不法入国者」はそれだけで「犯罪者」である。この点がスルーされすぎている。法の厳格運用、一般予防的観点からは、法務省の対応は「常軌を逸した」「さらなる犯罪を助長する」と言われても文句の言えないほどの譲歩である。
 まだその上優遇しろでは、民衆に「不当要求」「ゴネ得」という印象を与え、敵意を醸成していることがなぜわからないのか。どうも理解に苦しむ。そのような法破壊とその正当化行為、示威行動に対する反発は必然的にエスカレートする。無関心層にとっては、この騒ぎ、黒へルとアカヘルとが角材持って殴り合ってるキャンパスに等しい。