プリンセスであること。


 プリンセスストーリーの主役のようにいつか報われることが絶望的になった時。


 自分は別の少女とは違いプリンセスになることが絶対に許されないと知った時。


 王子様に愛され幸福に暮らすことができるプリンセスとしての資格を失った時。



 彼女たちは、その手に武器をとる。 その刃、銘は恋慕? あるいは憎悪?






 同じ幻想を抱きながらも少女にすらなれぬ者ができるのは、美しき姿を劇場の片隅から見つめることだけなれど。

 ヤンデレってのは究極的には「プリンセス」への志向が非常に強い少女なのである。