開けてはいけない積み本箱!orz

 そういや買ってたんだった。

 個人的には『Aの魔法陣』はあまり好きではない。
 友人の曰く「怪しい宗教のセミナーみたいな感じがする」とのことだが、俺の印象も似たような感じで、ビジネス系啓発セミナーのブレーンストーミングとかプロジェクト運営・リーダーシップ講座の匂いがすると思う。T*、M*はまさに「課題解決をステップ別に把握して〜」というあれに見えるからだ。故にこそ、俺は『Aの魔法陣』にはあまり手出ししてこなかった。


 一方で、見方を変えると『Aの魔法陣』は、古株のエロゲオタには懐かしささえ感じさせるシステムでもある。つまり、T*、M*の概念は選択肢をほとんど総当たりにしたり、必要な場所をクリックして情報を得ないとシーンが進行しなかったり、結果としてバッドエンドに行き着いたりしたころのエロゲーそのものなのである。この概念は『YU-NO』をやってた人にはよくわかるような気もするわけだ。あるいはT*が選択肢、M*が好感度と考え直してもいいだろう。T*、M*を達成していないとタイガー道場送りになるのである。


 井上純一は『アルシャードガイア』でTRPG口承文芸だと表現した。しかし、FEARを中心に、TRPGはシーン制やマスターシーンによって、映像への接近を果たしているようにも見える。『Aの魔法陣』や同『ガンパレードマーチ』もまた映像表象寄りの構造を持っている。どっちなんだろうねえ、文芸なのか映像なのか。
 もっとも、それをまた「文字にする」ことも面白いのかなと思う。『深淵』のセッションのテキスト化なんてなかなかとんでもない行為だし。イメージを言葉で伝えて、またそれを叙事詩風にテキストに直すとなるともの凄いとぎすまされた、というか尖ったのになってしまうw。