「いいえ、これは私闘です」

 俺が「イコール戦争」視角に行き着いて、やっぱガンダムすげえと再認識したわけだが、その一角に最近加わったのが「08MS小隊」のギニアス・サハリン。
 神崎悟とギニアス・サハリンの違いは、同じように愛を否定しながらも、それ以外の拠り所を野望や力に求めて「自立」した神崎に対して、ギニアスはアプサラス3という兵器によって得た「サハリン家再興」……つまり名声にかしずく「他者を求めた」ことだと考える。
 ギニアスにとって「戦争」は「兵器」を誇示する場でしかない。つまり「粘膜が作り出す幻想」ではなく「兵器に付随する力」がすべてなのだとして、「戦場」に乗り出そうとしたのが彼なのである。そりゃあ「アイナにしてみれば」それは「戦場」において行われる「戦争」じゃないだろう。空回りの「私闘」呼ばわりもするだろう。

 で、アプサラス3が戦場でどうだったかなんてことは書くまでもないわな。考え方の問題どうこう以前に。


 「棺桶に片足突っ込んだ」「没落家系の男が駆る」「あの程度の兵器」一つで変わるような「戦場」じゃなかったってことさ。


 「戦は数」? 他人をゴミのように使い潰して、その上前刎ねることができる立場ってのは「付随する力」だと思うんだがねw。