稲妻の剣で恋敵(テキ)を蹴散らせ

「強敵」は「とも」とも「てき」とも「ライバル」とも読むことが出来ますが、「恋敵」は「とも」とは絶対に読むべきではないし読めないというのが私の主張。

SHUFFLE! 第19話「忘れ得ぬ想い」(夜鯖の無職な日々さん)
http://s03.2log.net/home/yosaba/archives/blog1625.html

放送見られない私なので修羅スレ邪悪スレ*1とニュースサイト巡回で情報仕入れる訳しかないわけですが……モノーキーさんで貼られていた夜鯖さんところのキャプ。

修羅スレや塩瓶あたりで流れてる鍋シーンを見て、拳を握りしめて見守っていましたが、音の使い方、構図、作画、とんでもないレベルと意気込みだと実感。この気合いだけでも、過去のエロゲアニメと比較する価値があるんじゃないでしょうか。二次元エロゲ作品のアニメ化でありながら、安易な萌えアニメに走らず、二次元ヒロインだってやはり複雑な内面を持った「生身の」女の子であることを、ここまで清濁ともに描こうとする姿勢はきわめて(キワめて?)画期的ではないかと思います。私の感覚だと主人公の曖昧さを許さない、最後の最後で選択主導権を主人公に渡して待ってしまうヒロインではなく、最後まで自分の意志を貫くヒロインとしても、この手のアニメでは珍しいほどの強さではないかと。


その強さに私(正確には私の中の女性仮想意識体)は強い憧れさえ抱いてしまうのです。その強さと強さのぶつかり合い、先読みと対応の連続である修羅場にどうしようもなく惹かれ、その限界的発露としての愛情暴走系の邪悪ヒロインを美しいと思うのです。
なので、もちろんですが前エントリで「原作を越える」というのはあくまでも修羅属性的な話なので念のためですよ〜。
私のような属性だと、「キター━━━━━(゜∀゜)━━━━━!!!」と狂喜乱舞する展開でも、一般人からすれば空っぽの鍋をかき混ぜる(しかも音で空っぽだと言うことは推測できるけど、プリムラが開けるまでそれは見えないように構図取りがされている。)女の子というのは既に「むしろ完全に向こう岸」な*2存在、目の当たりにしたプリムラの絶句は想像するだに怖いものです。もっとも、プリムラ自身がその狂気を導く「感情」を漠然とでも自覚しているならば、それは理解できるものであると同時に将来的に叩き潰さなければならなくなる存在として目をそらしてはならないものでしょう。

過去の楓にしても、修羅スレで少し話題になったため私が購入に突っ走ったノベライズ版のさらに斜め上をいってしまっています。無視したとか当たり散らしたとかの程度じゃねえよ楓! そりゃこの状況に耐えた上で楓父の独白へ展開したら「ばらさない約束だっただろう!」と男同士拳で語り合う*3展開にも行くでしょうよ!
その後真実を知って劇的に「反転」していた現在の楓の再「反転」。私はこの「反転」自体もかなり好き(ただし正の感情から正の状態が負に転じる場合に限定されますが)なのでこの展開は鳥肌もの。もちろん恐怖じゃなくカタルシスの鳥肌。

で、このままこれをきっかけにした不調から亜沙先輩の過去へと話はなだれ込む模様ですが、そういう点では、もともと対置(床の映り込みも含む)と回転を一貫した構図として持つOPの亜沙先輩と楓の対比(瞼の開閉も含む)は実に良くできているんだなと実感。

この話数該当分だけでもDVD買おうかな……。

*1:既に楓のAAが貼られています。

*2:しかしそこに痺れる憧れるゥッ!

*3:そんなシーンはノベライズにもありません。セリフはあるけどw。