典型的作品、といわれても。

K教授からのメールで「典型的なセカイ系作品」の例示を求められる。
定義的には個人レベルの話が中間層の作りこみ無しで世界存続レベルに吹っ飛ぶ物語の総称らしいが、いくつか論を漁ってみても、その定義への当てはめが多種多様で返答に困る。
イカノやイリヤが該当するなら、その対極にある妖精作戦だってそこに含まれかねないし、極論を言えばオチとキャラ以外の作りこみが甘い作品がそこに巻き込まれてしまうかもしれない。何の脈絡もなく世界にかかわってしまう個人の話が巻き込まれるとも言える。
まあ私の好き嫌いの問題でもあるわけだが、どうにもこのセカイ系という単語自体が、ゲーマー的に許容できなかったりする。つまりは世界構築の上で一種の不徹底を正当化するものにしか思えない。もちろんこれは逆に言えば取捨選択、焦点の(積極的な)極小化でしかないのかもしれない。


とはいえ、雑誌にてセカイ系と言われる作品の評論を書いているK教授のこの試問、難しいなあ……。