ちょっと違うというか……。
第三回 猟奇的なヒロインのブームとある種のゲームの衰退
http://malloc.exblog.jp/633808/
見た目のいい犯罪者に対する熱狂と同列に論じることには違和感がある。
引き合いに出されているのが『ひぐらし〜』と『School Days』というのもそうだが、一面だけを捉えすぎているような気がして何とも。ま、感情論だけど。
猟奇ヒロインとして愛されるヒロインの魅力自体は、一途さに対する従来からあるヒロイン像と何一つ変わっていないと思うし、邪悪ヒロインスレ(まとめサイトはhttp://jaaku.ifdef.jp/)住人であり、修羅場スレB-b+Phyの当事者からすると、某『耳の悦楽』言うところの(秩序ある)「マゾヒズム」の一環とする方が受け入れやすいのだがそれはそれとして、「ヒロインに対する理解」とか「過程に対する萌え」とか、単にそういうものかなあという疑問が私にはある。
「むしろ主人公に対するサディズム・殺意の共有じゃないのか?」と。
エロゲの主人公は良くも悪くも優柔不断でありヘタレである。にもかかわらずヒロインはそこに集中し、敵を排除しようともせず、ただ漫然とそこにいる。プレイヤーにしたって、その主人公の惨状にいらつくし、それを諾々と受け入れているヒロインに対する不満が募る。
「もういいから殺っちまえよ」
優柔不断も限度を超えると「そんなやつとして物語を進めていかなければならないこと」に苦痛が発生する。私なんかは思考が「殺っちまえ」までいってしまう一方で、ヒロインの自己主張に任せると「泥棒猫排除」くらいにとどまるわけだ……。
一方でそんなぎりぎりの選択によって、主人公を追いつめ、その行動から安易性をはぎ取ろうとしているようにも思えてくる。だったら『みずいろ』的に過去フラグで分岐させてしまえよとか言うのはさておき、最終的に全部のヒロインを選択させ、CGコンプへと至る段階はいかなるマルチシナリオエロゲにも存在する。その作業に苦痛を感じさせない、あるいは投げさせないようにするためには、そのルートにのめり込ませる、感情移入の強度を上げていかなければならないからだ。そしてその感情移入が苛烈であればあるほど、選ばれなかったヒロインはどうなるのか、ということを想起せずにはいられない。それでも主人公が特定ヒロインを選ぶことに説得性を与えるためには必然的にシナリオの作り込みは高いレベルを要求される。そりゃ結果として支持もされるだろう。
で、もう一つ、こういう状況を招いたのは泣きゲーの隆盛による「棲み分け」の拡大ではないかなと。都合のいいキャラがほしければ抜きゲー買いますよ、というユーザーの姿勢がはっきりするほどに、物語ゲーにおいては喜怒哀楽をともにできるような生々しいヒロインが増加し、まじめなシナリオでは主人公に安易な選択を表向き許さなくなったように思う。その果てにあるのが一本道だとしても。
ま、それでもユーザーはCtrlキー片手プレイでコンプ作業、という現実はどうにもならないわけで。かくいう俺も未読にCtrl完全無使用でコンプしたエロゲなんて、最近だとデモベ、Fate、フォークロアジャム、デュエルセイヴァー、朱くらいかなあ……。
追記:邪悪スレまとめサイトトップにランダムで表示されるAA。
ちゃんと「Mたちの人気」と書いてある。微妙にNTRと被るだけあって結構自覚しているらしい。
ヒロイン邪悪のしくみ
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M達の邪悪ヒロイン人気
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