それは違います先生!(ぉ

 某申請書のコピー中、H女史と遭遇し、さらにそこに訪れた某女史に「おたくコンビ」と不名誉な言われ方をしたわけだが……あなたも「美女画像研究家」じゃないですかー!!
SMとか調教てそういうものじゃないでしょとか愛が必要でしょとか、そういう話が展開されてしまう大学施設の廊下もどうかと思いますが。つくづく底が知れないお隣ゼミの面々……。


 それはそれとして、御影さんのところで二時ワクッのキャプを見て思ったんだけど、『拐』の調教の発端ってヒロインが持ちかけてきたんじゃなかったっけ、と激しくうろ覚えな記憶をあさってみる。PIL製にしても、B-ROOM製にしても、シミュレーションとして登場した初期調教ゲームの場合、実に高い比率で女性からの依頼だったりするんだよなあ、と。もちろん『DRIVE ME CRAZY!』*1みたいなぶち切れた例外もあるわけだが……。


 受け取り方はいろいろあると思うが、調教ゲーと陵辱ゲーは違うだろと違和感を持たずにいられない……。正直、「とりあえず『女郎蜘蛛』やってみろや」と思わずにはいられない。
 で、この違和感がどこからくるのかなと思ってみれば、登場ヒロインの個別エンドは別として、当該女性を性的に支配する最終的な主体が主人公であるかどうかという差異なんだなと感じる。容疑者が持っていたゲームとして挙がっていた『飼育中』、実は私もプレイしたわけだが、これにおいても主人公は「客の依頼を受けた学園から指令され、客の嗜好に合うようにヒロイン5人を調教する」という構図であり*2、古典『SEEK』では父親の仕事だったものをその秘書だったという女性から知らされ、やはり客のために調整する。そこには客の支配意図*3はあれども、主人公自身が主体となる支配性は薄くなっているといえる。これは現実の売春産業との比較が必要かもしれないが、(依頼主がいるような社会では当然に存在するであろう)女衒の仕事であって(主人公自身の身勝手な)犯罪として明確化されていたわけではない。本義の調教ゲーの構図はパラメータとシミュレーションに限らず、この構図を持つものであるといえる。
 一方、『BLOOD ROYAL』では、依頼主の女性は復讐心から二人のヒロインについて「転売目的での調教」を依頼し、嗜虐のままにプレイして価値低下をさせすぎると主人公は殺される。このゲーム自体はヒロインの背景等も含めてよくできていたと思うのだが、ちょうどこのあたりから主人公自身に支配・嗜虐の主体が移っていたように思う*4結果として単なる性暴力もの、すなわち鬼畜ゲーや陵辱ゲーとの境界が薄れ、マスコミが取り上げて画面に映す作品に一本たりとも「調教ゲー」と呼べるものが存在しないなんてことになる。


 鬼畜ヒロイン・邪悪ヒロインは大好きだが、笑えない鬼畜ゲーはあんまり好きじゃないエロゲヲタの感想。

*1:社長の娘に気に入られ結婚目前にある、弱気で罵られっぱなしの主人公を、同じ境遇のままで結婚した社長が、見るに見かねて調教の専門学校へ放り込むというギャグゲー。最終的には社長の娘との初夜でSとして主導権をとれるかとれないかという結末。……失敗しても満足そうな主人公に萌え。

*2:なお、展開次第でその仕事の邪魔になるとして被害者になるサブヒロインが3名用意されている。仕事の最後の一人が幼なじみであり、彼女を逃がすか差し出すかにエンディングは分岐する。

*3:作品によっては変動するパラメーターについて実に細かな注文がついている。

*4:もちろん『緊縛の館』なんていう主人公の主体性があまりにはっきりしすぎているものもあったわけだが。