全軍突撃、ガンパレード。

 中部方面隊音楽まつり。「朝(鮮)日(報)新聞的な言い方」をするならば、「自衛隊が本気になった」という見方が可能な編成だった。
 神戸震災10年の復興と、イラクの復興を対置し、平和、復興そして飛躍というコンセプトで編成された今回のプログラムは、おなじみの国家斉唱(ずいぶんと久しぶりの気がする)と被災者への黙祷に続き、前半の神戸復興をテーマとするオリジナル曲、神戸市の児童合唱団、保安中隊のファンシードリル、和太鼓演奏と展開、中休みの漫才「笑い飯」(何が面白かったのか俺にはわからん)を挟んで、海外活動・国際的*1認知と要請という自衛隊の「飛躍」とイラクでの活動にちなんで「アラビアのロレンス」、民間カラーガードのダンス*2。このあと選抜ラッパ隊との合同ドリル「平和への架け橋」(ロッキーのテーマ・国旗に捧げし騎兵隊・若い瞳)「平和への歌声」(アカペラグループのゲスト参加)、関西外大チアとの「元気のみなもと」(マツケンサンバ・Mickey)、カラーガードとのドリル「情熱日本」(上を向いて歩こう情熱大陸見上げてごらん夜の星を)、全員でのフィナーレ「希望をのせて」(ジュビター、復興*3、ビリーブ、明日があるさ)にて終幕。

 「朝(鮮)日(報)新聞的な」視点を持つ上では、やはり注目できるのは「平和への架け橋」の項目だ。今年を含め過去3回の中部方面隊音楽まつりでは、2002年度のゲスト参加部隊・海上自衛隊呉音楽隊が『軍艦行進曲』にのせて見事な錨を描いたドリルと陸上自衛隊50周年記念曲『凱旋』を除いては軍事的な曲はあまり演奏されてこなかったのに対し、演奏された3曲は、いずれも避けられない事態への覚悟とも受け取れてしまうからだ。山積する課題、相次いだ自然災害への挑戦と考えるのが妥当なところだろうが、主権国家としては舐めきられた現実と万博で増大するであろう外国人犯罪の前には、朝(鮮)日(報)新聞的解釈であってもいっこうにかまわないと考える天の邪鬼の私(笑)。

*1:極東三バカだけが世界じゃねえよ(笑)

*2:編成上サブタイトルは「挑戦」。保安中隊のあとに出てくると粗雑さが目立ってしかたない(笑)

*3:イラク復興活動支援オリジナル曲