あめぇりかん

明日……というかもはや今日ですが……。
特別公開講義:「アメリカは世界に何をもたらすのか」

 起きられたら覗きに行ってきます。「院生の参加が少ない」と研究科長がお嘆きのようなので。

 ……という話はさておき、第三回である今回は、実にタイムリーなものとなってしまった。というのもスマトラ沖地震ASEAN会議、タイ政府要請による自衛隊派遣、李登輝訪日とこの年末だけで派手に事態が動いたからだ。

 身も蓋もない話だが、ASEANを筆頭に、いわゆる「極東三馬鹿」以外の「アジアの国家」(極東三馬鹿だけがアジアだと思っているやつらが多いのは困ったものだ)は中共の中華覇権主義(と海賊)への対抗上、日米同盟とその拡大に乗っかろうとしている面があることが否定できない。ASEAN諸国が自衛隊を歓迎するのもその一環だろう。もっとも、その思惑に乗る形で日本軍政を全面肯定する動きもあるのだが、露骨すぎるのも詰まらない。まあ国家間関係など、侵略と植民地支配がオフサイドトラップ的に非合法化されてからは、ハッタリとおべっかと強請りたかりのフラメンコでしかないわけだが。中には強請りたかりだけでやっていくところとか、わかりやすく拳でしか語ろうとしないところとかもあるけど。後者の方がスッキリしてるがはた迷惑だぜコノヤロウ。


 で、それだけかなと思っていたらちょうどアメリカでも事態が動いた。

 ●米国務副長官にゼーリック氏、日米軍事戦略の方向性は・・・更なる強化へ週刊オブイェクト
 
 アメリカのもたらすものはむしろ「これから」大きく変わる。
 良くも悪くも、今後のアジアと日本の関係は軍事抜きには語れなくなるだろう。


 それでもやはり、日本・自衛隊には「Fighter」ではなく「Sword Dancer」であって欲しいというのが正直なところ。平時は美しく優しく、危機に際しては強く、それでいて牙研ぐことを忘れず。

「あーやだやだ、がりがりって音が聞こえそう。私の艦たちが傷つく音よ」
           (『星界の戦旗』よりスポール大提督)

 本気で好きなものが傷つくのを喜ぶ「無機物系」のヲタなんかいやしないんだから。